カー用品店などに行くと、シガーソケットでUSB機器を充電できるようにするアクセサリが売られています。車でiPhoneが充電できたら、長距離ドライブでもバッテリーのことを気にせず写真を撮ったり、音楽をかけたり動画を回したりできるため、便利です。
しかし、「iPhoneを車で充電するのはよくない」という方もいらっしゃいます。
この記事では、なぜiPhoneを車で充電するのがよくないと言われているのか、車で充電する場合にはどんなことに注意すればいいのかを解説します。
目次
iPhoneを車で充電するのはよくない、と言われることがあります。それは、車のバッテリーに負荷がかかるためです。また、通常のコンセントとは電圧等も異なるため、iPhoneにも負担をかけてしまう場合があります。
とはいえ、長距離ドライブなどでは車で充電をする機会もあるでしょう。ここからは、車でiPhoneを充電する時に注意すべきポイントについて解説していきます。
「MFiバッジ」とは、Apple社がiPhone/iPod/iPadに適した規格だと認めたサードパーティー(対象製品の開発元・販売元ではない第三者)製のアクセサリにつけられている表示です。MFiとは、Made For iPhone/iPod/iPadの略称です。
正規品でないものを使うと、「このアクセサリは使用できません」という表示が出たり、OSをアップデートしたら使えなくなったり、ということが起こりかねません。また、iPhoneに適した規格でないことからiPhoneが故障してしまうおそれもあります。そういった事態を防ぐためにも、MFiバッジのついたカーチャージャーを選びましょう。
iPhoneの充電には1Aあれば、急速充電にも対応できるとされています。一方、2.1Aを超える高い電流で高速充電するとiPhoneのバッテリーに負荷がかかってよくないとされています。
充電の効率と、バッテリーの負荷を両立させるのは難しいですが、適正なアンペア数での利用を心がけましょう。
車内の温度が高い時に充電すると、iPhoneの故障につながることがあります。
Appleによれば、iPhoneの最適な温度範囲は 16° から 22°C で、周囲の温度が 35° C を上回るときにデバイスを使用または充電すると、バッテリーの寿命が早まるおそれがあります。
JAFが行った実験では、真夏の自動車の車内は何も対策をしなければ50度以上にもなります。乗っている人が「暑い」と感じるような車内温度の時には、iPhoneを使用、充電するのに適した温度を超えている可能性が高いです。
バッテリーが必要以上に熱を持って発火したり、iPhoneが故障したりという事態を防ぐためにも、車内の温度が高い時には充電を控えましょう。
また、車のダッシュボードはかなり温度が高くなることが報告されています。なるべくiPhoneをダッシュボードに置かないようにしましょう。
iPhone本体も、バッテリーも、精密機械です。気をつけていても、少しずつ劣化はしていくものですが、劣化が顕著になってくるとどのような現象が起こるのでしょうか。
バッテリーが劣化してくると、iPhoneの電池の減りが早くなります。バッテリー自体の最大蓄電量も使い始めと比較すると容量が落ちてくるため、フル充電していたとしても十分な電池の容量にならず、充電の減りが早くなったように感じます。
バッテリーは、最大容量が80%を切ると交換の目安とされています。
バッテリーが劣化していると、普段通りに使っていたにもかかわらず突然電源が落ちて、シャットダウンするといったことが増えてきます。突然シャットダウンすることが増えてきたら、バッテリーの劣化が進んでいるサインだと考えて良いでしょう。
バッテリーが劣化すると、バッテリーが膨張することがあります。劣化したバッテリーが必ずしも膨張するわけではありませんが、バッテリーが膨張したらなるべく早く交換しましょう。
この状態のまま放っておくと、発火する恐れがあり、大変危険です。
バッテリーの劣化の兆候が見られたら、なるべく早くバッテリーを交換することが大切です。修理の依頼先としては、「正規店(Apple Store)やApple正規サービスプロバイダ」、「契約している携帯会社」、「非正規店」の3タイプがあります。それぞれにメリット・デメリットがありますので、ご紹介します。
正規店とはAppleが運営するApple Storeを指します。Apple正規サービスプロバイダとは、大手家電量販店やカメラ店の中にあるApple修理カウンターのことです。どちらも、Appleが提供する正規のサービスとなりますので、安心感があります。
また、Apple Care+に加入している人は、原因が何であれ、修理代金が割安になりますので正規店や正規サービスプロバイダに修理に出すことをおすすめします。バッテリー交換は、蓄電容量が本来の性能の80%を切っていれば、無償です。
Apple Storeは、店頭への持ち込みでも配送でも修理を受け付けているため、何らかの事情で外出が難しい人にとっては便利です。
一方のデメリットは、基本的に修理品は初期化されて戻ってくるので、データのバックアップが必要なことです。また、データの復元作業は自分でやることになります。
2つ目の選択肢は、契約している携帯会社です。携帯会社によっては、iPhoneの修理を受け付けています。
携帯会社独自のサポートサービスに入っている場合には、修理費用が正規店でApple Care+を利用した場合と同等かそれ以下にまで下がることが大半です。
また、一部の店舗を除いては修理を受け付けた店頭からAppleに修理を依頼することになるので、安心してサービスを受けられます。
デメリットは、初期化されて戻ってくるのでデータのバックアップをとっておかなくてはならないこと、Appleに修理を依頼するので時間がかかることです。
非正規店とは、いわゆる「街の修理屋さん」です。
非正規店に依頼するメリットは、Apple Care+や携帯会社のサポートサービスなどを使わずに正規店や携帯会社で修理した場合に比べて、かかる時間も費用も少なく済むことです。また、データもそのままで戻ってきます。
デメリットは、修理後はメーカー保証が残っていても保証の対象外になってしまう点です。
バッテリー交換の価格相場は、以下の通りです。(2024年4月現在)
当店 | A社 | B社 | Apple(AppleCare+なし) | |
iPhone14 | 9,780円 | 14,300円 | 14,800円 | 15,800円 |
iPhone13 | 7,880円 | 11,000円 | 10,800円 | 14,500円 |
iPhoneX | 3,880円 | 7,040円 | 6,800円 | 14,500円 |
正規店でのバッテリーの交換は1万5千円程度、非正規店では新しい機種になればなるほど高くなり、古い機種になればなるほど安くなる傾向にあります。
バッテリーは、蓄電の最大容量が80%を切るのが交換の目安だと言われています。
バッテリーの最大容量が80%を切ると、iPhoneXS以降の機種では、「バッテリーに関する重要なメッセージ」が出て、バッテリーの交換を促されます。また、AppleCare +に加入している場合、80%を切っていると、バッテリー交換は無償となります。
iPhoneの電池はiPhone15ではフル充電サイクル1000回、それ以前の機種ではフル充電サイクル500回でバッテリー最大容量80%が保たれるよう設計されています。フル充電サイクルとは、合計で100%になる充電を行った回数または合計で100%放電させた回数のことを指します。例えば、1日目に60%充電、2日目に40%充電すると、100%で1サイクルとなります。
ちなみに、よく聞く「バッテリーの持ちは2年」というのは、500回という数字が独り歩きして生まれた俗説のようです。
関連記事:【iPhone】バッテリーの最大容量とは?確認方法や交換時期を解説
車で充電する時には、使う機器がMFi認証バッジをとったものかどうか、アンペア数は適切かどうかなどに注意する必要があることがわかりました。また、バッテリーが劣化した際には早目に交換する必要があることもわかりました。バッテリーの交換には専門業者への相談が必要です。
当社では、Wi-Fiの不具合やバッテリーの減りが早いなどのお悩みから、水没や画面割れのiPhoneの修理まで幅広くおこなっています。
iPhone修理ならスマホファクトリーにご相談ください。